古福庵工房の活動を支えてくれる特別な古材が入荷しました。

私たちの工房では毎日専門の職人が時代箪笥・建具のリストア作業を行っております。
その作業内容は多岐にわたり似た作業はあっても、全く同じ作業内容ということは基本的にありません。
積み上げてきた経験を基本に、適切な作業を行うように検討検証しながら作業内容を決定します。

変化に富んだ工房での作業で普遍的な部分もいくつか存在しております。

欅材やオーク材等の上質な古材が必要なことです。

欅の蔵戸の高さ足し作業を行う際に、針葉樹の杉材等を使用することは出来ません。欅材を足すことにより仕上がりに一体感を持たせることが出来ます。

例えば蔵戸の幅詰め、高さ足し作業の際、幅詰めは左右対称に行い、見た目を損ねる片側寄せ詰めは厳禁としています。
幅詰めを完了させて後、高さを足す際に、そこで違う材料を足すことは家具職人の美意識に触れてしまいます。

ここで古材の欅の出番となります。
何十年と寝かされて乾燥した欅材でなければ使用出来ません。

今回最高の状態の古材に出会い、遠方まで赴き買い付けてきました様子を動画に収めましたので是非ご覧下さい。

これから様々な形で家具や建具に形を変えて生まれ変わっていく古材たちになります。

その多くは次の世代に繋がっていくと思うと、やりがいと浪漫を感じます。