制野 陽一
手に取り触れて仕上がりを確かめて欲しい。
磨くという作業はとても楽しいです。
そう語る制野は古福庵の磨き班の若手のホープ。もともと没頭して納得いくまで追求する性格という。
『100年という年月はひとつとして同じ経年変化を残しません。それぞれの状態を十分に把握して、大切に味わいを生かすことを心がけています。』楽しそうに語る制野。
繊細な格子戸と語らっているかのように作業に集中する制野。
木工班の気持ちもしっかりと受け止め作業する。
『私たちは磨き班は、木工班の職人さんが、将来を見据えて、味わいを守りながら作業したお品物を引き継ぎます。最初はプレッシャーでした。今は私たち磨き担当がすべての仕事を纏める役割と考えています。いい加減なお品物はお届け出来ません。見て触って違いを感じて欲しいです。』
まっすぐな眼差しで語る制野。時代箪笥・建具への強い愛情を感じました。
代表からの一言
制野君は磨き班でありながら木工班が忙しいとみれば、木工班の雑用も人知れずこなしておく、気配りの出来る人柄です。
木工班に仕上げの観点から作業方法の意見として伝えることが出来る責任感も併せ持っています。